心エコーの初心者のときって、どうやって練習していいか悩みますよね。
わたしも初心者のときは、「見て覚えろ」って感じの指導だったので、困った記憶があります^^;
初心者の人にはなるべく効率よく上達してもらいたいので、今回は心エコーの練習のポイントを紹介します。
最後の方に簡単にテキストについても書いています。
まずは基本断面を覚える
まずは基本走査、基本断面を教科書を使って覚えます。
例えば、「傍胸骨長軸像はこの画像」というようにしっかりと覚えます。
走査は実際にエコーをしながら覚えればいいですが、どこに当てればどの画像が出るかは覚えておきましょう。
心エコーは腹部エコーなどと比べてそんなに基本断面は多くないので、すぐに覚えられると思います。
症例によっては応用的な描出もありますが、基本断面が出せないことには応用もできません。
心エコーでは、計測値が重要になってきます。
正しい計測をするには、正しい画像が出せなければなりません。
毎回数値がばらついてしまったり、他の人と数値が違っては診断や治療に影響が出てしまいます。
いろいろな被検者で描出してみる
正しい画像を頭に入れたら、教科書を参考にしたり指導者に教えてもらいながら基本断面の描出をしましょう。
はじめは同僚などを被検者にして、基本断面を出せるようになりましょう。
計測を一緒に練習すると混乱するので、とりあえず描出だけでいいと思います。
誰か1人だけでもいいので毎回同じように描出できるようになりましょう。
人によって当てる位置や角度などが少しずつ違うので、少し慣れたら他の人にもエコーを当ててみましょう。
もし許可がおりれば、患者さんに当ててみるのも上達の近道です。
心エコーをする患者さんは年配の方が多いです。
練習のときは同僚だと若い人が多いかもしれませんが、年齢によって描出の仕方や見え方も変わってきます。
計測は描出に慣れてからでいいので、とにかくたくさんエコーを当てましょう。
計測に慣れよう
描出ができるようになったら計測をしてみましょう。
計測する項目は施設によって少し違います。
職場のマニュアルなどを参考に計測する項目を確認して、教科書などで意義を覚えます。
計測値の正常範囲やどんな疾患で重要になってくるのかなど、意義を必ず確認しておいてください。
エコーの結果で手術が決まったり、逆に治療すべき患者さんが治療にならなかったりするからです。
項目の意義などを覚えたら、計測のしかたを覚えましょう。
心エコーの計測は、計測する位置や心周期のタイミング(収縮期、拡張期とか)などの細かい決まりがあります。
決まりを守らないと同じ患者さんでも違う結果になってしまいます。
治療の経過をみるためにも毎回同じ条件で計測する必要があります。
計測は独学が難しいので、先輩などに指導をお願いしましょう。
描出の練習のときと同じで、ある程度できるようになったら患者さんなどいろいろな人の計測をしてみましょう。
分からないことや自信のないことは確認
計測もある程度できるようになったら、少しずつ任されるようになってきます。
実際に一人で検査をしはじめると分からないことや自信のないことがたくさん出てきます。
調べて分からないことは先輩などに聞きましょう。
自信のない手技も先輩などに指導をお願いして練習しましょう。
分からなければ聞くというのは当たり前のことですが、指導者側も聞きやすい雰囲気づくりなどサポートが必要ですね。
テキスト選び
テキストは1冊ですべて完結とはいきません。
レベルに合ったものをその都度購入しましょう。
例えば、初心者だと描出方法から書かれている初級のものを使いましょう。
ある程度できるようになったら、弱点を補えるようなテキストを買いましょう。
例えば、解剖や先天性心疾患が苦手とか、弁膜症や心不全が苦手とか、レポートに自信がないとか。
そういう悩みを解決してくれるのがテキストです。
医師から信頼される技師に
エコー検査は技師が撮って、医師が判読や診断結果を記載する施設もありますが、技師だけで報告までする施設も多いです。
技師がエコーを撮って、「問題なし」で報告するというのは検査をオーダーした医師とエコー技師との信頼関係で成り立っています。
医師からの信頼に応えられるような技師になりたいですね^^