「植込み型心臓デバイス認定士制度」ってご存じでしょうか?
この資格は日本不整脈心電学会が創設した認定資格です。
主に臨床検査技師、臨床工学技士、看護師などのメディカルプロフェッショナル向けの資格です。
ペースメーカーやICDなどの植込み型心臓デバイスは以前と比較して多機能化、高性能化となっています。
患者さんにとっては大きな恩恵ですが、管理する医師のみでは追従することは困難です。
メディカルプロフェッショナルもサポートして、チーム医療として活動しなければデバイスの機能を十分に活用して安全に医療を提供することはできません。
そういった声を受けて学会が認定資格を創設しました。
受験資格は?
受験資格は次のすべてを満たす必要があります。
- 日本の国家医療資格を有すること(経験年数は問わない)
- 日本不整脈心電学会の会員であること
- 試験日よりさかのぼって3年間以内に、指定講習会を受講していること
①の国家資格に関しては具体的な資格名は記載されていません。
病院によってデバイスに関わるスタッフは様々だからです。
臨床検査技師、臨床工学技士、看護師などの受験が多いです。
自分も受験できるか心配な人は事務局に問い合わせてください。
③の指定講習会は学会ホームページで公示されるのでチェックしてください。
どんな試験?
試験時間は120分。
マークシート方式による4択問題60問です。
内容は、デバイス概論、病態疾患概論、植込み手技関連、患者教育、管理関連、合併症関連、デバイストラブルシューティング関連、エビデンスとガイドライン関連、リード抜去関連、Newデバイス関連、薬剤関連など幅広く出題されます。
この中から60問なので広く浅くといった感じですね。
試験対策
不整脈心電学会のホームページに概要が載っています。
その中に学習指導要綱が載っています。
学習指導要綱の資料の中に「必須レベル」という項目があります。
必須レベルが「◎」の項目については必ず覚えてください。
今までは公式テキストがありませんでしたが、学会公式テキストが発売されています。
試験を受けない人でもデバイスに関わっているスタッフなら持っておきたいテキストですね。
デバイスに関わっているなら取りたい資格
デバイスはどんどん進化しています。
リードレスペースメーカーもさらに進化することでしょう。
デバイスの機能を十分に活かして患者さんに安心して使用してもらうためにも、我々メディカルプロフェッショナルの力が必要です。
認定資格を通して知識を深めていきたいですね。