病院で働いていると勉強のため色々な学会や研修会に参加しますよね。
学会では参加するだけじゃなくて自分の研究成果を発表することもあります。
皆さんは上司や先輩に
「そろそろ学会で発表してみよう!」
と言われたことはありませんか?
「学会発表やれと言われたけど何を発表したらいいか分からない。」
「発表したいけど、自分にはネタがないから発表できないなー。」
「先輩はたくさん発表しているけど、自分にはできないなー。」
と悩んでいませんか?
わたしも新人の頃に先輩から発表をしろと言われて、困った記憶があります。
それでも何回か発表を経験すると発表のネタ探しから発表までのコツが分かってきます。
今では、働きだしてから10年以上毎年、学会発表しています。
ネタ探しや、コンスタントに発表をするためのコツをまとめてみました。
誰でも発表できる3つのネタ集めの方法
学会発表の内容は色々あります。
初心者にオススメのネタ集めの方法を3つ紹介します。
- 症例報告
- 新しい技術や医療機器について
- 日常業務の工夫、取り組み
症例報告
症例報告は患者さんの診断から治療までの経過などを報告します。
症例数は1例から多くて数例をまとめます。
症例はなるべく珍しいものにします。
ありきたりな疾患だと症例報告は出きっているので、抄録で落とされる場合があります。
発表の内容はただ珍しい症例を経験したという事実だけだとおもしろくありません。
珍しい症例はめったに見ないだけで、報告自体はそれなりにあるります。
付加価値によって魅力ある発表になります。
例えば、エコー検査で珍しい疾患を見つけたという症例報告だったら、
「こういうテクニックを使ったから診断につながった」
「別の○○という疾患と似ているけど、こういうポイントで鑑別できた」
「今まで報告されていた典型的なパターンとは、こういう点が違った」
こんな内容だったら聞いてみたいですよね。
検査や診断、治療での自分なりの工夫や、新しい発見などがあるといいですね。
新しい技術や医療機器について
医療の世界はものすごいスピードで進化しています。
新しい技術や医療機器に関する報告もおすすめです。
新しい技術や医療機器は経験している人が少ないのです。
他の病院よりも早期に導入されているものがあればチャンスです。
新しいものが世に出てから1年以内だと発表しやすいです。
遅くても2年以内くらいじゃないと、当たり前のものになってしまいます。
旬の時期に発表するのがいいです。
症例報告と同じで、ただ「やってみました」という内容だとおもしろくないです。
メーカーや他の病院からの報告などと比較して
「こういう所に注意が必要」
「別のことにも応用できる」
など新しい発見があると良いです。
日常業務の工夫、取り組み
皆さんの身の回りで工夫していることやちょっと変わった取り組みなどはありませんか?
普段当たり前だと思っていることも他の病院からすると特別な取り組みだったりします。
わたしも日常業務で行っている取り組みについて発表して優秀演題賞を受賞したことがあります。
臨床研究や症例報告に目が行きがちですが、意外とネタはありますよ。
コンスタントに発表するためのコツ
「ネタ集めの方法は分かったけど演題登録に間に合わないよ~」
という人は、常に発表のネタがないか考えながら仕事をしましょう。
先輩や上司に発表しようと言われてからネタを探すと時間がかかって、申し込みギリギリになってしまいます。
抄録もいまいちになってしまいますし、急に考えたネタなのでスライド作成もはかどらない、結論もまとまらない、残念な発表になってしまいます。
せっかく発表するなら良い発表にしたいですよね。
それにはしっかりとした準備が必要です。
常に発表のネタがないか考えながら仕事をして、ネタになりそうなものを発見した時には抄録を書くつもりでメモを残しておきます。
そうすれば、「何を発表しようか」ではなく、「どれを発表しよう」になります。
どの学会で発表するかまでを決めておくと、ベターです。
ネタを見つけるという意識を持っているだけでアイデアは湧いてくると思いますよ!
苦手意識を持たない
病院で働いていると学会発表は1度は通る道だと思います。
苦手意識を持たずに発表を続けていけばスキルアップ、キャリアアップにつながっていくと思います。
どんどんネタ集めしてくださいね!